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シャネルマトラッセの状態はどこまで査定に響くか

同じ「傷んでいる」でも、金額への効き方はまったく違います。どの傷みが重く見られ、どれがそうでもないのかを、はっきりお伝えします。

公開

響きやすい傷みと、そうでない傷み

先に結論を書きます。おおよそ次のように分かれます。

大きく響くもの。

  • 革の乾燥、ひび割れ … 直せません
  • 内側の張り地のべたつき … 張り替えが要ります
  • チェーンの革の切れ … 交換が要ります
  • 菱形の糸切れが広い範囲に及んでいる
  • 色移りや大きなシミ … 落ちません

それほど響かないもの。

  • 菱形が部分的に潰れている
  • 金具のくすみ
  • 角のわずかな色の抜け
  • 内側の軽い汚れ
  • ラムスキンの細かいシワ

この差は、直せるかどうかと、次に使う方が気にするかどうかで決まります。

直せるものと直せないもの

査定の金額を決めているのは、主にここです。

手を入れれば戻る傷みは、その費用の分が引かれます。戻らない傷みは、戻らないという前提で見ることになります。後者のほうが重く効きます。

  1. 戻るもの … 内側の汚れ、金具のくすみ、軽い型崩れ
  2. 手を入れれば改善するもの … 内側の張り替え、チェーンの革の交換、金具の交換
  3. 戻らないもの … 革の乾燥とひび、色移り、日焼け、糸切れによる菱形の崩れ

ご自身で見分けていただく必要はありません。ただ、気にされている点が3に当たるかどうかで、ご説明の内容が変わります。

革の乾燥がいちばん重く効きます

マトラッセで、金額をいちばん動かすのはここです。

菱形の縫いは、革を曲げて立体を作っています。革が乾いて硬くなると、その曲がった状態のまま固まります。柔らかさが失われると、菱形の膨らみも失われます。

さらに進むと、菱形の山の部分からひびが入ります。いちばん張っている場所だからです。

ですので、革がしなやかであれば、多少の使用感があっても評価は残ります。逆に、見た目がきれいでも硬くなっていれば、そこは反映されます。

革の乾燥については古いシャネルの査定基準の記事に詳しく書いています。

菱形の潰れは思ったほど響きません

ご相談の多い点ですので、はっきり申し上げます。

菱形が部分的に平らになっていることは、それほど大きくは響きません。使えば押されますし、しまえば上から荷重がかかります。避けにくい傷みだからです。

響くのは、糸が切れて崩れている場合です。潰れているだけなのか、糸が切れているのかで扱いが変わります。

見分け方をお伝えしておきます。潰れているだけであれば、縫い目の線はまっすぐ通っています。糸が切れていれば、その部分だけ線が途切れて見えます。

気になさる方が多いのですが、まず糸を確認してみてください。

修理してから売るべきか

当店の考えを申し上げます。売るためだけの修理は、おすすめしていません。

内側の張り替えやチェーンの革の交換は、それなりの費用がかかります。修理によって上がる分を、費用が上回ることが多くあります。

これからもお使いになるのであれば、修理には意味があります。使い続けられますし、傷みの進行も止まります。その延長でいずれ手放されるなら、それは自然なことです。

判断の基準は「まだ使うかどうか」です。手放すことが決まっているのであれば、そのままお持ちください。

手を入れないでいただきたいこと

査定の前に、ご自身でされないほうがよいことを挙げておきます。いずれも、かえって評価が下がる可能性があるものです。

  • 革用クリームを塗る … 菱形の谷に溜まって白く残ります
  • 金具を研磨剤で磨く … メッキが削れて下地が出ます
  • 菱形を押し戻す … 糸に負担がかかります
  • 内側を濡れた布で拭く … 張り地が波打ちます
  • 切れた糸を切る、抜く … 縫いがほどけます

埃を乾いた布で払う程度にとどめてください。それで十分です。

構造の見方はマトラッセの買取の記事に書いています。

よくいただくご質問

傷みが多いと値段はつきませんか

つかないことは多くありません。状態に応じた金額になります。値段がつかない場合は、その旨を正直にお伝えします。

どこを直せば一番上がりますか

そうした考え方は、おすすめしていません。費用が上回ることがほとんどです。そのままお持ちください。

内側のべたつきは直りますか

張り替えの修理はあります。ただ費用がかかりますので、これからもお使いになるかどうかでご判断ください。

何年も使っていますが

使用感があること自体は前提です。革がしなやかであれば、その分は評価に入ります。

当日の流れと必要なもの

  1. お品物と付属品をお預かりします
  2. 革のしなやかさを手で確かめます
  3. 菱形の潰れと、糸切れを分けて見ます
  4. 内側と金具の状態を確認します
  5. どの傷みがどう効いたかを、分けてご説明します

ご予約優先でお受けしています。

お売りいただく場合は、運転免許証・マイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。査定だけであれば、お品物だけお持ちください。書類の詳細は必要なものと本人確認の記事にあります。

まとめ

  1. 直せる傷みは費用の分、直せない傷みはそれ以上に効きます
  2. いちばん重いのは革の乾燥。しなやかさが残っているかを見ます
  3. 菱形の潰れは、思ったほど響きません
  4. 響くのは糸が切れている場合。縫い目の線が途切れているかで分かります
  5. 売るためだけの修理は、費用が上回ります

査定は無料です。手を入れずにそのままお持ちください。

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