いぶし銀の製品の買取|査定で見られるポイント
いぶし銀は、黒いのが正しい状態です。汚れではありませんので、落とさずにお持ちください。ここを取り違えると、取り返しのつかないことになります。
公開
いぶしは汚れではなく仕上げです
いぶし銀とは、銀の表面をわざと硫化させて黒っぽく落ち着かせた仕上げのことです。作り手が意図してかけた加工で、そこまで含めて一つの作品になっています。
ところが見た目は、しまい込んで変色した銀とよく似ています。そのため「汚れているから磨いてから持っていこう」と考えてしまう方がいらっしゃいます。
磨いてしまうと、いぶしの被膜は落ちます。落ちたものは元には戻りません。作品としての体裁が失われ、査定できる金額も変わります。
黒いままお持ちください。それが正しい状態です。
いぶしか、自然な変色かの見分け方
ご自身で判断する必要はありませんが、手がかりをお伝えしておきます。
- 彫りの凹んだ部分だけが黒く、出っ張った面が明るい … いぶし仕上げです
- 全体が均一に、あるいはむらになって曇っている … 自然な変色です
- 黒と銀の境目がはっきりしている … いぶしの可能性が高くなります
- 触ると黒い粉が指につく … 進んだ自然変色です
いぶしは、模様を立体的に見せるために凹部に残す使い方が多くあります。この「陰影がついている」感じがあれば、意図的な仕上げとお考えください。
迷われたら磨かないでください。磨かなかったことで損をすることはありませんが、磨いて損をすることはあります。
いぶしがかかっている品物
査定でお持ちいただくものは、次のあたりが多くなります。
- 和装小物 … 帯留め、かんざし、根付、簪の飾り
- 銀器 … 花瓶、香炉、置物、茶器
- アクセサリー … 彫りの入ったリング、バングル、ペンダント
- 喫煙具・文具 … シガレットケース、ペーパーナイフ
- 仏具 … おりん、燭台
作り手が分かるかどうかを見ます
いぶしの手をかけた製品は、量産品ではないことがあります。ですので査定では、地金として計算する前に、作り手の手がかりを探します。
- 作家の銘・雅号 … 裏面や底、柄の端に彫られています
- 工房名・店名の刻印
- 共箱(品物と一緒に作られた木箱)と箱書き
- 栞、由来書、鑑定書のたぐい
こうしたものが残っていれば、地金の重さとは別の評価になります。箱や紙類は捨てずに、一緒にお持ちください。中身より箱のほうが情報を持っていることがあります。
作家物でない場合は地金として計算します
銘のないもの、量産されたものについては、銀の重さで計算します。いぶしの被膜は表面のごく薄いものですので、重さにはほとんど影響しません。
つまり、いぶしがかかっていても、地金として計算する場合の金額は普通の銀と変わりません。磨いても金額は上がらない、ということでもあります。
計算のしかたはいぶし銀の製品はいくらになるかの記事でご説明しています。
お手入れについて
お売りになるかどうかに関わらず、いぶし銀の扱いをお伝えしておきます。
- 研磨剤入りのクロスは使わないでください。いぶしが落ちます
- 銀磨き用の液に浸けるのも避けてください
- 埃は乾いた柔らかい布で軽く払う程度に
- 保管は乾いた場所で、紙に包んでおくとよいと思います
使い込むうちに、手の触れる部分だけ自然と明るくなっていきます。それはそれで味とされるものですので、無理に均そうとなさらないでください。
よくいただくご質問
もう磨いてしまいました
そのままお持ちください。買取はできます。地金として計算する場合の金額は変わりません。作家物であった場合は、磨く前と同じというわけにはいきませんが、拝見したうえでご説明します。
銀かどうかも分かりません
そのままで結構です。いぶし調の仕上げをした真鍮や洋白の製品もあります。店頭で成分を調べて確認します。
黒いのに買い取ってもらえるのですか
買い取れます。銀の変色もいぶしも、地金としての金額には影響しません。むしろ磨かれたものより、そのままのほうが判断しやすい場合もあります。
箱が壊れています
壊れていてもお持ちください。箱書きが読めれば、それだけで手がかりになります。
当日の流れと必要なもの
- お品物と箱・付属品をお預かりします
- 銘や刻印を確認し、作り手の手がかりを探します
- 銀の純度を確認します
- 地金として計算するか、品物として評価するかをご説明します
ご予約優先でお受けしています。
お売りいただく場合は、運転免許証・マイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。査定だけであれば、お品物だけお持ちください。書類の詳細は必要なものと本人確認の記事にあります。
まとめ
- いぶしは汚れではなく仕上げ。磨くと元に戻らない
- 凹部だけが黒ければいぶし、全体が曇っていれば自然変色
- 迷ったら磨かない。磨かずに損をすることはない
- 銘や共箱があれば、地金とは別の評価になる
- 銘のないものは銀の重さで計算する
査定は無料です。黒いままお持ちください。
